無駄の中に心地よさがある。
先日、家づくりコーディネートをした住宅が雑誌の取材を受けました。
その家は、リビングの奥に真っ直ぐに伸びるシンプルな階段があって
その階段の下が、棚でも収納空間でもなく、ただ何もない場所に
なっていて、さらにその下が地窓になっているのです。
地窓から裏庭とその先に続くお隣の木々が見えます。
朝方には小さな陽光も差してきます。
もしもこの場所に階段下収納を造っていたら、木々の姿も小さな陽光も
地窓からいただくことはできません。
でも、収納を設けていたら、色々な物を収めることができてとても便利。
さて、あなたならどちらの選択肢を選びますか?
一見して無駄と思える中に、心地よさがあります。
この階段下の場所はそんなことを教えてくれます。
無駄と言えば、「そんな無駄な空間を造ることはできない」とばかりに
現代の住宅の中にはまず存在しないのが茶室ですが、
茶室そのものは全くの無駄のない小宇宙なのは不思議な気がします。
これは伊藤伝右衛門邸の茶室横の収納ですが、一部の隙もない
見事な構成になっています。
茶室の精神で現代の住宅を見直したときに、
何か新しい心地よさが生まれるのかもしれません。
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by yawaraka-house | 2010-04-25 19:13