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仮設住宅に自由を!

本日、マザープロジェクトに参加している建築家各位に

出版予定の「仮設住宅本」のページ構成案を送りました。

その本の中で最も伝えたいことは、仮設住宅にはもっと被災者の心の

声を反映させるべきでしょう、という思い。

言い換えれば、仮設住宅にもっと自由を! ということです。

この本の中には、仮設住宅の様々な可能性と、日本の仮設住宅の現実、

そして、そこから見えてくる理想の仮設住宅づくりを推進するための我々のとるべき

方向性が示されます。

被災各自治体では、なんとか地元工務店による仮設住宅の公募がスタートしましたが、

その裏には大手商社やゼネコンが動いていて、地元工務店による仮設住宅づくり

とは名ばかりのプレハブ仮設同様の外国産ユニット仮設住宅づくりという

なんとも残念な事態が進行している様相です。

その辺りの事実も、この本の中では時系列的にレポートしていきます。

そこにあるのは、なんとも想像力の欠如した世界観です。

長い目で見た時の在るべきビジョンを示すことができれば、そこに本当の安住があれば、

被災者の方たちも、心から安息できるコミュニティ志向の仮設住宅を求めることができる

はずなのに、何の独自のビジョンも提示されないまま進む効率一辺倒なあてがうだけの

仮設住宅供給の前では、対処療法的な処置しか施されません。

我々は、何者にも拘束されない自由な想像力の元で、

仮設住宅の根本的な可能性を発見していこうと思います。

一人でも多くの方が、その本を手にして、「なあんだ仮設住宅ってこんなことが

できるんだ」と感じていただけるような内容にしていきます。

そして、それを現実の仕組みに落とし込むための採るべき活動を示し、

実践していこうと思います。


我々も、戦略を練って、しっかりと準備をはじめる必要があります。

最悪のシナリオは既に始まっているかもしれないのですから!




マザープロジェクトの進捗はプロトハウス事務局
まで。

by yawaraka-house | 2011-04-29 02:24