外皮性能って何?

もうすぐ完成する住宅の外皮性能を計算してみました。

外皮平均熱貫流率(Ua)が0.65w/m2k。

冷房期の平均日射熱取得率(ηa)が2.4でした。

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家が建つエリアは6地区なので、その基準値はそれぞれ0.87と2.8です。

なので、省エネ基準に照らし合わせても、

住宅性能の判定は「適合」となるはずです。

ちなみに写真の充填断熱のサーモウールに外断熱(木質系!)材40mmを

プラスし、さらに、サッシをアルミから樹脂サッシに変えると

その数値が0.49と2.34になります。

こんなことが、計算式ですぐに数字が出るんですね。

これからの住宅は省エネでなければならなくて、だからこそ地球温暖化の

抑制に貢献する!というシナリオは世界的な動きなので大賛成!

しかし数字的な成果だけを追いかけるのはどうもおかしいというのが私の考え。

例えば写真の断熱材はウールが主材料で最終的には土に戻るというポイントこそが

地球環境的視点では注目すべきで、単なる断熱性能だけを見てはいけないと

考えています。また、日本独自のだんだんと亜熱帯化していく気候変動に

対応することも重要だと考えていて、つまり湿気対策ができる素材であるべき、

というのが私のポリシーです。いくらかっこ良くてもカビが生えるようでは

いけないし、過乾燥もいただけません。

その解決のために断熱材だけでなく、いろんな素材を試験的に使用しています。

その上で、自宅の温熱環境をコントロールする装置を何にするか?

エネルギー消費に直結する課題です。

一番パッシブなのは自然エネルギーだけにするという方法ですが、

いざ仕様の決定となると、多くの建主さんが同じ壁にぶち当たるんですね。

プロトハウス事務局では『パッシブ+デザイン』をコンセプトとする

フォレストバーンというブランド展開も行っていますが、そこで得た情報などを

一般の住宅デザインにも応用しています。

フォレストバーンでは「テックウォール/科学の壁」と言って、

家の環境を左右する「壁」の在り方を最も大切に考えているのです。

温熱環境のことになると意匠系の建築家は苦手とする方も多く、

そんな時には先の数値計算や最適な素材提案なども行い、建主のニーズや

生活志向レベルに合わせたアドバイスも行っています。

また、そこで得られた建主の本音ニーズはその後の家づくりにも生かしていきます。

「外皮性能」なんて聞き慣れない言葉ですが、そこにも、家づくりの

『豊かな選択肢』が隠れています。

大切なのは、家族の暮らしや人生の目標をおぼろでもいいので描いてみること。

すると自ずと、自分たちの家にマッチした「壁」の姿が見えてくると思います。




プロトハウス事務局

by yawaraka-house | 2013-06-19 17:34 | やわらかな家づくり