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隙のある家

 今巷ではチュニックとレギンスが流行だそうだ。

 チュニックとはゆったりとしたワンピースのことで、レギンスはその下に

着るタイツのような物だ。

 チュニックは、マタニティドレスのようにゆったりしているが、いろんな

柄やデザインがあり、レギンスとのコーディネートも多様で、自在に着こな

せる上に楽なので、女性ファッションの定番になるほどの人気らしい。時代

は“楽さ”を求めているのだろう。


 住宅にも同じようなことが言えるのではないだろうか。

 寸分の狂いもなくカチっとデザインされた緊張感のある空間ではなく、気

楽にくつろぐことのできるざっくりとした住空間が求められているように感

じるのである。

 このざっくりとした住空間は、どこかしら〝隙のある家〟のように思える。

それはある意味、完成度の低い家である。つまりカチっとした完成度が低い

家を指すのだが、そこには隙があるのだ。

 映画「七人の侍」で農民に頼まれて村を守る侍のリーダー的存在である志

村功がこんな台詞を吐く。

「いい城には隙があるもんじゃ。敵はその隙をめざして攻め込んでくる。そ

こを一気に叩く」

 襲ってくる野武士たちを誘き寄せるために村へと通じる道を一カ所だけわ

ざと無防備にしておく作戦を侍たちは取るのだが、隙には、そんな力がある

ことを「七人の侍」は教えてくれる。

 実は〝隙のある家〟にもこの力がある。隙があることで、「ここはこうし

た方がもっといいんじゃない」とか、「これよりこっちの方が素敵なデザイ

ンじゃない?」などという建主の言葉や思いを引き出すことができるのだ。

これこそが建主参加型の家づくりである。チュニックを自分なりに着こなす

ように〝隙のある家〟はこんな風に住みこなしたいという気持ちを建主に抱

かせるのだ。

 B&D方式の家づくりでは、そんな〝隙のある家〟をモデルハウスにしてい

る。そこではある意味、完成度は抑えられ、生活者がそれを完成させていく

余地を残してある。

 無意識のうちにその隙は誕生する。

 そこには〝隙を誕生させる一定の法則〟があるのだが、それはいずれ語る

ことにしたい。

 太宰府市に誕生したモデルハウスCOANにも、この隙がある。

 これからオープンする他のモデルハウスにも、それはある。

 その隙=余地に建主の夢が宿る。気づきが生まれる。

 チュニックハウスなんてのも、いいんじゃないかと思う。


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by yawaraka-house | 2008-10-09 21:53