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建築家は、研究者となりデザイナーとなる◯◯◯に直面している。

いきなり問題です。

下記の◯◯◯に当てはまる漢字を答えなさい。

「建築家は、研究者となりデザイナーとなる◯◯◯に直面している」。

答えをお伝えする前に、現在の建築家の仕事の中身を覗いてみましょう。

まず第一に設計。これには一般的に基本図面の作成と実施図面の作成があります。

次に工務店から提出された見積もりのチェック。適正な工事費か否かを素人であ

る建主に代わって行います。

施工を請負う工務店が決まればいよいよ着工ですが、地鎮祭で行われる刈初めの

儀などで鎌や鍬などを使った演技をするのも仕事の一つと言えば言えるでしょう。

着工後の大切な仕事は設計監理。ちゃんと図面通りに施工がなされているかを

確認するのも建築家の仕事なのです。

いずれも大切な仕事ですが、そればかりが建築家が内包している技術を有効活用

するものと限定しないほうがいいのではないか? と私は考えています。

実際に、ある建築家は大手ハウスメーカーの技術研究員ですし、

またある建築家は国立大学の建築学科の教授だったりして、その持てるノウハウを

建築現場以外でもうまい具合に発揮しているのです。

ここで、問題の答えに戻ります。

答えは「可能性」。

つまり建築家は研究者となりデザイナーとなる可能性に

〝常に〟直面しているのです。

建築家はその各々の得意な技術カテゴリーから、中には構造について、

また中には温熱環境について、或いは人と空間の心理的な関係性について

専門的な見識を持った研究者になりえるのです。

その方々は、そのノウハウを現場だけでなく、データベース化することで

住宅企画の中でも活用できるはずです。

また卓越したデザイン能力を有する建築家はそのデザイン感性で建築物とは

異なる例えばグラフィックやファッション、照明、プロダクトという

ジャンルの商品をデザインすることもできるのです。

もちろん、そのような他ジャンルのデザインを手がける前に住宅なら

住宅のデザインとはなんぞやという壁を乗り越え、そこに自分なりの

答えを見出しておく必要があるでしょうが、私などは、せっかくそのような

デザインセンスやスキルがあるのであれば、それを活かさない手はないなあ

とついつい考えてしまうのです。

ある一定レベルの基礎的スキルを身に付けた建築家にはぜひそのノウハウを

活かした研究者やデザイナーになりえる可能性に直面している自分という

ものを発見してほしいと願っています。

私は今、B&D住宅という新しい日本の家づくりのシステムづくりにチャレンジ

していますが、この新しいデザイン運動においても、建築家がその可能性を

活かし、研究者でありデザイナーであるという視点を発揮したときに、

新しい活動領域が目の前に現出すると考えています。

そのための実績づくり作品づくりを急務と考え、小さな言い訳の捻出に

無駄な時間を使うことなく、ただただ『新たなコンセプトを感じさせる

日本の家』のデザイン開発を心がけています。

それを少しずつ世に送り出しながら、今日も一日が過ぎていきました。

日々努力、そして少しの足跡。その繰り返しですが、その先には不条理はなく、

確かな成果があるものと信じ、いや〜日本人だね〜と自分を褒めつつも

じつに真面目に精進しております。



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by yawaraka-house | 2009-05-30 20:31