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玄関で何ができるのか?

住宅の細部について想うとき、最初に頭に浮かぶのが

玄関です。

よく、「玄関は家の風格を表すので広くしたい」という方も

いらっしゃいますが、もっと広い視点で玄関を考えてみると、

その使い勝手にも相当な幅が出てくるのが現実です。

ある建築家は玄関を大きな土間にして、住み手のギャラリーにも

利用できるようにしましたし、またある建築家は玄関とキッチンを

土間でつなげ、野菜を持って家に入りそのまま調理するという

農的な生活を提案しました。

昔の農家は玄関を開けると大きなそして暗い土間になっていて

その奥に太い柱があり、横長い上がり框が待ち構えていて

やってくる隣人やらトンボやら町の駐在さんやらを

親しげな顔で迎えてくれたように思います。

そんな大きな玄関は雨の日の子供たちの遊び場になり、何やらの

道具置場になり、自転車置場にもなり、ちょっとした会合の場にも

なったはずです。

私は学生のとき演劇をしていたのですが、舞台はいつも特別講堂

(とっこう)の玄関でした。

普通なら入口となるスチール製の頑丈な6枚くらいの引戸がある部分を

ベニヤや暗幕で遮蔽してしまい、内側から見ればその遮蔽された入口に

向ってステージを組みました。

観客は非常口から一旦講堂の観客席に上がり、通常のやり方で出口に向うと

その出口に舞台があるという寸法です。

観客席から玄関ホールに至る踊り場や階段、そしてホールに敷物を置いて

そこを観客席とし、役者たちは特設の玄関舞台で演技をするのでした。

そんな玄関の使い方もあるのです。

ちなみに私たちが創った劇団(展覧劇場という名前です)は

今も大学にあり、部員数も相当増えているようです
(ネットで見てびっくり!!)。

まあ、懐かしさも交えながら、こんな風に想ってみると、

玄関でできることって無限大にありそうです。


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by yawaraka-house | 2009-09-11 17:46