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魅力的な空間と使いやすい空間

家のデザインは、まさに物語のシナリオづくりです。

そこには幾つかの課題とそれを解決する可能性を持った筋書きが

あるのですが、基本的にはそれらの課題とテーマにマルチプルに

応えるシナリオ(デザイン)を描く必要があります。

昨日も、ある住宅企画のミーティングの席で、こんなシーンがありました。

建築家曰く、

「このプランは1階が要です。そこを充実させる。2階は切り捨てていいと思う」

確かに予算の関係上、全体のメリハリは必要だ、と私は言いました。

「けれど、2階を切り捨てていいなんてことはそこに住まう人は誰も考えていま

せん。このプランにはとりあえず2階には必要な部屋を押し込んだという印象しか

ない。これではまったく魅力的ではありませんね。それに温熱空間的にも使いやす

い空間になっていないように思います。

例えば○○○○を使って1階と2階を・・・・・」

私はこのプランがより魅力的になるはずのあるアイデアを口にしました。

そして工務店の人に、

「建主にファンになっていただくような魅力的な住宅プランにしましょう。確かに

○○○○を設けることで空間は狭くなるかもしれませんが、そこはどうでしょう。

何かいいアイデアはありませんか?」

すると工務店の社長が

「どうだろうあと半間増やすとコストアップになるが45センチならばなんとかなる

んじゃない?」と工務のスタッフに投げかけ、

「そうですね、なんとか工夫してみる価値はあるかも・・」

こうしてみんなの意見を出し合うことで、全員参加型の住宅企画を進めていきます。

そこには常に魅力的な空間と使いやすい空間という二つのシナリオを

マルチプルに含む空間アイデアが必要になってきます。

それを描いてこそのプロのデザイナーだと私は思います。



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by yawaraka-house | 2010-01-19 11:05