九州大学で講義をしてきました

本日は九州大学で講義を行う日でした。

準教授の平井先生から依頼を受けて今までにも何度か講義をしています。

今回、私が提示したテーマは「<こんな家に住みたい>を考えよう」。

弊社の建築家コースで建てた家とB&Dスタイル・モデルプランコースで建てた

家の実例などを紹介しながら、

今の日本の家づくりの現状と課題を話し、

最後に<こんな家に住みたい>と感じる平屋の住宅プランを学生に

考えてもらうミニワークショップを行いました。

講義を聞く学生の半数近くが外国人なので、平井先生が通訳をしながら

講義は進みます。

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プロジェクターで住宅の実例を示しながら、

最初は細かく解説をし、その後はできるだけ学生に考えさせる

ように解説を少なく、彼らへの質問を多くするようにしていきます。

なぜか日本人の学生からはほとんど質問がなく、

外国人の学生からたくさんの質問が寄せられます。

「ユーザーといっしょに考える」のと「ユーザーのために考える」のと

違いはあると思いますか?などというシンプルだけれど

的を得た質問をはじめ、ユーザビリティに関しての質問を多く受けました。

この講義はインクルーシブデザインの視点に基づくもので、

平井先生はその第一人者。共にインクルーシブデザイン研究所を推進している

仲間です。私もアドバイザーで参加しており、

そのご縁で講義を開いているのです。

質問が多かったのと、通訳にどうしても時間がかかるので

ミニワークショップがすこし中途半端に終わってしまったのは残念でした。

しかしみんないろんな「こんな家に住みたい」デザインプランを描いて

いました。

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このようにして人に何かを教えるために自分の考えをまとめる

作業は普段の仕事にも多いにフィードバックできるものです。

今回、建築家コースで建てた家とB&Dスタイルで建てた家を比較してみて

あらためてその違いが理解できました。

当然ながら、設計監理を行う建築家コースは施工の完成度が高く、

設計の独自性や意図も明確になっています。

それを突き詰めていけば、その先にはおそらくアートがあるのだろう、と

講義をしている私は語っていました。

普段からなんとなく勘づいていたことが明確な表現になった瞬間です。

今回ご案内した建築家コースの実例が高木正三郎さん設計によるもの

だったから特にそうなのかもしれませんが、

建築家コースでは建築家の感性がフルに発揮でき、その感性にそって

完成度を高めそれを研ぎすませていくので、人間の個としての

感性の最高表現であるアートに近づくのは至極当然のことなのかもしれません。
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高木さんの設計によるU邸は、外観も土間もキッチンも、構造の柱も、手作りの

感性があふれて、アートそのもの。

この個性をB&Dスタイルのモデルプランにするのはかなり無理があります。

逆を言えば、このような個性的な空間を手に入れるには

やはり建築家の強いリーダーシップが必要だということです。

しかしそこには一般的な概念での温熱システムや構造の考え方は介入しにくい

という課題も残ります。もちろん施主がそのリスクをすべて理解していれば

当面の問題はないのですが、それでも将来的なリスクは残るのです。

そこまで開いたコミュニケーションが行われた上であれば、

アートに近づく家づくりもきっともっと広がっていくことでしょう。


今回の講義ではこんな気づきがありました。


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by yawaraka-house | 2010-12-02 16:20